2009/10/12

オーガニックな音楽装置

12時起床。昨晩のお酒がちょっと残っている。お風呂に入る。休日なのに仕事に出かけるガールフレンドと一緒に家を出て、一緒に蕎麦屋で新蕎麦の盛りを。おいしい。で、ガールフレンドを大通りまで見送って、俺は図書館へ。いろいろ本が届いていた。帰宅後、お茶碗を洗って、ゴロゴロしてから、秋葉原にある廃校へ。


大友良英+伊東篤宏+梅田哲也+Sachiko M+堀尾寛太+毛利悠子+山川冬樹による「休符だらけの音楽装置」展へ。今日はオープニング・ライヴ。廃校になった中学校の屋上にある、広々とした校庭が会場になっている。イヴェントは夕方16時から始まり、19時くらいまでゆるゆると続いた。

いわゆる「普通のライヴ」とは違い、出演者はみな、思い思いに音を出していた……と言いたいところだが、広々とした校庭に点在する出演者は──音を出すことをメインに据えることすらなく(?)──自転車やスケボーに乗ったり、その場で工作や修理をしたりと、みな、思い思いに動き回っている。それは、いわゆる「普通のパフォーマンス」とも違っていた。それぞれの行為はお互いに関係がありそうななさそうな、好き勝手やっている感じだし、出す音は街の音(ヘリコプターや自動車など)にかき消されることすらある。観客も、展示作品を見たり、それぞれのパフォーマンスを見たりと、広い校庭をぶらぶら歩き回ることになる。

奏でられた音を起点とするのでもなく、演者に焦点が当たるのでもない。そうかといって、そこから受ける印象は散漫で退屈なわけではない。むしろ、不思議なことに、それは展示作品をも含めて、何かが生成しているような感触を覚えるものだった。

それほど数多く見ているわけではないが、最近の大友良英のライヴは全体的にこういった傾向というか、一言でいえばオーガニックな感じが漂うことが多いと思う。このライヴも、ちょっと前に六本木スーパーデラックスで観たONJO(活動を休止するらしいが)の延長線上にあると言える。が、ただし今回は、ONJOのように完璧に調整され、完成された、高級なオーガニックさでもない(笑)。どちらかと言えばアマチュア臭い。調和がない。場当たり的、DIY、未完成……。だが、その荒っぽくもゆるくもあるパフォーマンスが展示作品と混ぜ合わさることで、何かが醸し出されるのだ。なんというか……そうだ、オープン前の、設営最中の展覧会を観るような、「これから何が生まれるのだろう!?」とわくわくする気分にさせられたのである。

これが音楽ではなく、美術の名のもとに行なわれたことは稀有なのではないだろうか。学芸員の中で、このイヴェントの意義をきちんと受け止める人が出てくれば、美術業界も少しは風通しがよくなるのではなかろうか……なんて。


それにしても、この時期の夜は風通しが寒いんだなあ……。ライヴが終わる頃にはからだは冷え冷え。なので、まっすぐ帰ればいいものを、今日も飲んでしまう。しかも、かなりの飲食量。ただし、お金がないので、がんばって電車で帰宅。日記を書いて2時ごろ就寝。

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