2009/10/13

ホリエモン×ひろゆき『「なんかヘンだよね…」──語りつくした本音の12時間』(集英社)

ホリエモン×ひろゆき『「なんかヘンだよね…」──語りつくした本音の12時間』(集英社)

2000年代の時代精神を体現する人物といえば、やはりこの2人になるだろう。共通項は、徹底的な合理性を武器にしているところ。本当に合理的かどうかとはまったく別のところで、「ね、だから合理的でしょ!?」と強く言外に訴える語りが次から次へと繰り出される。ひろゆきは想像通りだったけれど、ホリエモンの印象がだいぶ変わった。たいへん面白く読みました。
堀江 俺、ひろゆきタイプの人間をけっこう知っているんだけど、例えば六本木ヒルズの最上階に住んでいて、それこそ湯浅〔誠〕さんの言う「タメがある」ってのに最も当てはまるような人がいるわけ。30歳ぐらいで、超有名なサッカー選手に可愛がられてて、一緒に海外にまで行ってるの。話も面白いし、それなりに気も使えるし、顔がいいから女の子にもモテる。だから、連れ回すのには最適なタイプなんだよ。
西村 へぇ。職業的には何をしてる人なんですか?
堀江 無職(笑)。
西村 へ? 収入はどこから入ってくるんですか。
堀江 ないよ。パチンコとか? 周りから「スーパーニート」って言われてる。p.20

堀江 ジュースの値段だって、デフレなのに〔便乗値上げで〕120円になるのって、おかしいと思わない? なのに消費税が上がったら文句を言うっていうのは、おかしい。
西村 みんな計算して考えているわけではなく、1日のうちに税金払った感じが何回するかっていう感情論なんですよ。本来、年収500万円の人が消費に500万全部使っているとして、消費税5%だったら25万円しか払わなくていい。それが20%になったとしたら100万円。年収3000万円の人なら、5%で150万円だったのが、20%で600万円になるから、国の税収がどーんと増えるわけで、実はそっちのほうがお金のない人は得なはずなんですよ。自分が払わない分、お金のある人が税金払ってくれて公共サービスが受けられるわけじゃないですか。それがいい話のはずなのに自分の財布しか見てないから、「自分が払う額が増えるのは嫌だ、嫌だ」と言ってしまい、お金持ちが得をする構造になっているのに気づいていない。p.92

西村 会社って株価が下がりますけど、基本的にみんな会社を大きくしようとして働いていて、そうなると会社の価値というのは、どんどん増えるわけですから株価は基本的に上がっていくじゃないですか。でも、FXって為替。今買った1ドル100円が、10年後に1ドル300円になっているかというと、なっているわけがない。で、下がったときには追い銭払わなきゃいけないから、持ち続けても得をするものではない。だから、貯金とか、ファンドとかの中にFXを入れるのは、僕間違っていると思うんですよ。あれは為替を使ったブックメイキングみたいなものですよ。
堀江 みんな一攫千金を狙っているだけ。不安があるからFXをやるわけじゃないの。
西村 一攫千金を狙いたい理由は、今の自分を変えたいからだと思うんですよ。もし、今の自分に満足していたら、そこまでお金なんていらないと思うんですよ。
堀江 なんか夢があるんじゃないの? クルーザーとか別荘を買いたいとか。p.244

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