2009/06/02

引き寄せオカルトよりも因果系宇宙

ここ二週間ほど、スピリチュアル、自己啓発など、これまで読まなかった種類の本を読んでみた。で、面白いことに気づく。

たとえば、自己説得についてのシャド・ヘルムステッター『なぜ、あの人はうまくいくのか』(きこ書房)と、純正スピであるロンダ・バーン『ザ・シークレット』(角川書店)は、ほとんど同じことを言っている。
つまり、
「私はできると信じたことをなんでも実現できる。そして、日々その確信が深まっている。私には才能、スキル、能力がある。私は願望を設定し、実現させる。私は自分が人生に求めるものを知っている。私はそれを追求して手に入れる」
と自己説得する前者と、
「(気分の良い)その周波数城に乗るいちばん早い方法は、『私は今それを受け取っています。人生の良きもの全てを受け取っています。私は今、○○(自分の望みを書き込むこと)を受け取っています』と言うことです。そして、それを感じてください。それをすでに受け取っていると感じてください」
といくぶん都合のいいかたちで人生を肯定する後者の主張には、実はなんの違いもない。

で、俺がここ二週間ほどで読んだ20冊ほどの自己啓発本、スピ本、成功哲学の本などは、おしなべて似たような主張をしていた。……が、これは別に面白いことでも何でもない。「念ずれば通ず」、あるいは「シンクロニシティ」──この手のジャンルで最近流行の言葉でいえば「引き寄せ」──は、どの世界にも多かれ少なかれあるのだろうから。
面白いのは、これらの本と、特殊漫画家・根本敬氏による『特殊漫画─前衛の─道』(東京キララ社)の主張が、ほとんど同じだということである。特に「あとがき」にある川西杏がテレビ出演を果たすエピソードは、究極の「引き寄せ」と言ってもいいだろう。かのバシャール氏も根本氏も主張は同じ、因果を呼ぶには「無意識を鍛える」ことが大事なのだ!
「念ずれば通ず」のであれば、俺は後者の因果系宇宙の旅に宿る圧倒的なダイナミズムを支持したい。

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