2009/11/01

美術と工芸

10時半起床。東京に来ている父と連絡を取り合い、落ち合う場所を決める。昨日の掃除はこのためであった。念押しで、全部屋に掃除機をかける。

ガールフレンドと家を出て、最寄駅の改札で父と待ち合わせる。まずは蕎麦屋で食事。で、家に来て、大家さんに親の紹介を済ませる。部屋を見せたあと、コーヒーを飲んで談笑。ガールフレンドが外出するので、われわれも歩いて上野の博物館へ。「皇室の名宝──日本美の華[第一期]」展を観る。


たしかに目玉ではあり、しかも展示替え直前だったとはいえ、伊藤若冲の「動植綵絵」コーナーはあまりに混みすぎではないか。ちょっと前に相国寺でも観られたのに(しかも、そっちは釈迦三尊蔵もセットだったんだよ)。ただでさえ暑苦しい絵なのだから、観る環境くらい涼しくありたかったなー。俺が大好きな円山応挙の作品も、大したものは出てなかった。画狂老人卍(葛飾北斎)齢80の西瓜はさすがにすばらしい。

が、いわゆる「大政奉還」以降になると、ガクッとアウラがなくなるのはなぜだろうか。明らかに絵の質が変わっている。まさに美術と工芸の問題が浮上してくるのだ。そのなかで、退屈そうに皇居前広場に佇むブルジョアの女学生と、舟に桜を飾る水上生活者の親子、「階級」という題材を圧倒的な技量で描いた「讃春」を奉った近代人・鏑木清方はさすがであった──という見立てをしたいのだが、実のところはどうなのだろうか。ちなみに、小林多喜二が殺された昭和8年の制作。

ついでに観た常設展のほうが、やはり定番ばかりだからか、とても面白かった。ついに、一休さんの肖像ともご対面できた。


秋葉原に寄った後、再度ガールフレンドと合流。ワインバーにて3人で食事。グラスで3杯、さらにワイン1瓶あける。おいしかったー。

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